親子の会話は、正しさより先に安心から始まる
子どもの嘘に向き合う前に、まず整えたいのは、親の言葉ではなく「聴く姿勢」でした。
ヒロのしんです。
noteに「子どもの嘘」について書きました。
読んでくださった方、ありがとうございます。
この記事を書きながら、あらためて思ったことがあります。
子どもの嘘に向き合うとき、親はどうしても「事実」を急ぎたくなります。
何があったのか。
誰が悪かったのか。
本当はどうだったのか。
もちろん、それは大事です。
でも、事実を聞く前に、子どもが安心して話せる空気をつくれているか。
ここを飛ばすと、親子の会話はこじれます。
noteには、子どもの話を聴くための心得を書きました。
ただ、書ききれなかったこともあります。
それは、親の側にも怖さがあるということです。
子どもが嘘をついたとき、親は傷つきます。
怒りも出ます。
悲しさも出ます。
そして、不安になります。
このまま嘘を重ねる子になったらどうしよう。
親として信頼されていないのかな。
自分の育て方が悪かったのかな。
そんな気持ちが、胸の奥でざわつきます。
でも、その不安のまま子どもに向かうと、言葉が強くなります。
「本当のことを言いなさい」
「嘘でしょ」
「なんでそんなことをしたの」
親としては、自然な反応だと思います。
でも、子どもからすると、逃げ場がなくなります。
そして、また自分を守るための言葉を探し始めます。
僕が子育ての中で学んだのは、
子どもの嘘は「悪」ではなく「サイン」だということです。
本当のことを言いたくないのではなく、本当のことを言うのが怖い。
嫌われたくない。
叱られたくない。
守ってほしい。
その気持ちが、嘘という形で出てくることがあります。
だから親が最初に整えるべきなのは、問い詰める言葉ではなく、聴く姿勢です。
テレビを消す。
スマホを伏せる。
少し静かな場所をつくる。
子どもの表情や声の調子を見ながら、ゆっくり聴く。
目を見て話せる子もいれば、横に並んだほうが話しやすい子もいます。
大事なのは、形ではありません。
「今はあなたの話を聴く時間だよ」と、親の姿勢で伝えることです。
子どもは、親の空気をよく見ています。
片手間に聞かれているのか。
本当に向き合ってくれているのか。
その違いを、言葉以上に感じ取ります。
だからこそ、親が少しだけ立ち止まることには意味があります。
交渉の現場でも、これは同じでした。
人は、責められていると感じると、本当のことを話しません。
正論で詰められるほど、防御します。
でも、「この人は最後まで聞いてくれる」と感じた瞬間に、
言葉が出てくることがあります。
子どもも、大人も、ここはあまり変わりません。
本音は、追い詰められた場所ではなく、安心できる場所で出てきます。
子どもが話し始めたら、親はすぐに結論を出さなくていい。
すぐに正さなくてもいい。
まずは、出来事を一緒にたどる。
いつ。
どこで。
誰と。
何があったのか。
そのとき、どんな気持ちだったのか。
頭ごなしに聞くのではなく、並んで整理していく感覚です。
僕は息子たちが小学生だった頃、
ノートとペンを手元に置いて話を聴くことがありました。
子どもが話したことを、
矢印やびっくりマーク、ときには簡単な絵まで入れて書き留めていました。
今思い出しても、あのノートは記号だらけでした。
でも、書くことで僕自身も落ち着けました。
感情的に反応する前に、ワンクッション置けたからです。
そして、あとから子どもと一緒に見返すこともできました。
「ここは、こういうことだったんだね」
「ここは、間違いないね」
そうやって確認していくと、出来事が親子の共通認識になります。
子どもにとっても、「ちゃんと聞いてもらえた」という実感が残ります。
そして最後に、僕が大切にしていたことがあります。
本当のことを話してくれたときは、
その内容より先に、話せた勇気を認めることです。
「よく話してくれたね」
「勇気を出してくれて、ありがとう」
この一言が、次に本当のことを話す力になります。
嘘の内容を問い詰めることより、本当のことを言えた事実を認めること。
これを繰り返すと、子どもは少しずつ学んでいきます。
正直に話しても、関係は壊れない。
本当のことを言っても、見捨てられない。
困ったときは、話していい。
これは、子どもにとって大きな安心になるはずです。
親子の会話は、正しさだけでは続きません。
もちろん、嘘がよくないことは教える必要があります。
人に迷惑をかけたなら、謝ることも必要です。
責任を取ることも必要です。
でも、その前に安心が必要なんだと僕は思っています。
安心があって、はじめて本当の言葉が出てきます。
ここは、僕自身もまだ学んでいる途中ですけれども。
そして今、子どもたちは社会人になりました。
昔のように、息子たちの話をノートに取りながら聴くことは、さすがにありません。
それでも、会話のあとに思うことはあります。
あの聞き方でよかったのかな。
少し急ぎすぎたかな。
もっと待てたかな。って。
親って、子どもが大きくなっても、親として育てられ続けるのだと思っています。
子育ては、親が子を育てているようでいて、本当は子に親を育ててもらっている。
30年近く親をやってきて、しみじみそう思いました。
最後に、あなたの家では、子どもが本当のことを話しにくそうにしていたとき、どんな声かけをしていましたか。
うまくいった話でも、失敗した話でも大丈夫です。
このメールにそのまま返信する形で、聞かせてもらえるとうれしいです。
今後の記事で、匿名で紹介しながら、一緒に考えていけたらと思います。
このSubstackでは、親子の対話、交渉の現場、物語の中の言葉について書いています。
一見バラバラに見えるものの中に、「人の心が動く瞬間」は共通してあります。
これからも、そんな瞬間をゆっくり言葉にしていきます。
今日も読んでくださって、ありがとうございました。




「嘘は悪ではなくサイン」という見方が残りました。
親が事実を急ぎたくなる気持ちも、子どもが守りに入る気持ちも、どちらも人間らしいです。
ノートとペンで話を聴く場面に、親の側も自分を整えながら向き合っていた感じがありました。
安心が先にあるから、本当の言葉があとから出てくるのですね。
noteも読ませていただきました✨️
「親の役目は、嘘を暴くことではありません。
本当のことを話せる空気をつくることです。
嘘そのものを叱る前に、なぜこの子は本当のことを言えなかったのか
――そこに目を向けられるかどうか。
親の役目は、嘘を暴く検事になることではなく、本当のことを話せる場所をつくること」
本当に、しびれる内容でした.。.:*♡
私も、親に嘘をついたことありますが
親を傷つけたくない…とか
本当のことを言えない理由があったので、とても
読みながら子供ごころが癒されました✨️
ありがとうございます🌸