51人の向こうに、51の机がある
登録者数ではなく、机の前にいるあなたへ。
数字が増えると、つい人が見えなくなることがあります。
登録者数。
閲覧数。
いいねの数。
どれも便利な数字ですが、その向こうには、いつも誰かの生活があります。
4月の終わりに、このSubstackを始めました。
大きく伸ばそうと思っていたわけではありません。
ただ、書いたものを置いておける場所が、もう一つ欲しかったんです。
そんな気持ちで、そっと始めました。
それから、一ヶ月半。
気がつくと、51人の読者さんが登録してくれていました。
そうです。
これを読んでくださっている、あなたもそのひとりです。
最初に見たときは、ほんとうに、うれしかったです。
でも、その後に浮かんできたのは、少し違う感覚でした。
この51という数字の向こうに、51の机があるんだなと思ったんです。
あなたにも、机がありますよね。
あなたの夜があります。
あなたの一日の終わりがあります。
その片隅に、僕のことばが、ほんの少しだけ届いている。
そう思うと、数字というより、明かりが51個、ぽつぽつと灯っているように見えてきました。
僕は普段、人と交渉をする仕事をしています。
数えれば、それは「一件」です。
報告書の上では、1は1でしかありません。
でも、その一件の向こうには、いつも誰かの暮らしがあります。
その人なりの事情があります。
机の上だけで数える人から見れば、ただの数字かもしれません。
でも、現場でその声を直接聞いていると、数字はいつも後ろのほうに下がっていきます。
大事なのは、その一件の背景のほうだと僕は思っていますし、
たぶん、ここでも同じなんだと思いました。
51人という数字の前に、ひとりひとりの暮らしがあります。
できることなら、その一つひとつまでお伺いして、お話ししたい。
そんな気持ちで、いまここに座っています。
ことばを書くというのは、たいてい、誰にも届かないかもしれないと思いながらする作業です。
暗い部屋に向かって、ひとりで話しているような時間です。
でも、ときどき、こうして「届いていましたよ」と教えてもらえる瞬間があります。
きっと、その瞬間のために書いているんだと思います。
あなたが読んでくださる、その瞬間のために。
だから、お礼を言わせてください。
あなたの机の前に、僕のことばが届いていたこと。
本当にありがとうございました。
もしよければ、あなたが最近「誰かに届いてほしい」と思って書いたことばを、返信で教えてください。
短いひと言でも大丈夫です。
このSubstackは、そういう小さなことばが届く場所にしていきたいです。
あなたのことばは、いま、どこかの机に届いているでしょうか。



